1/13/2011

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映画『ハーブ&ドロシー』を観てきました。

「アメリカの国立美術館“ナショナルギャラリー“に2000点あまりのアート作品を寄付して話題となったヴォーゲル夫妻の軌跡を追ったドキュメンタリー。」

お金よりも大切なものを、深く追求した生き方が示されていました。

コレクターは一見、アーティストになるよりも簡単な事だと思いがちですが、情熱と欲を保ち続けるのは相当困難で、普通の人ならできない事です。ましてや低所得であれば、生活面を充実させていくのが一般的だと思います。しかし、生活そっちのけでガンガン蒐集していく夫婦。

ネットの氾濫からか、リアルなモノに対する欲自体が減退していく状況のなかで、ある種のカウンターをもらった気がしました。彼らの行動は社会がどうなろうと関係はなく、続く。その行動の基準が「お金ではない」という部分。そこにエネルギーを感じます。

不況だとか、就職難だとか、あとは愚痴みたいなものを吐き出されて、個人的にはそういうのを聞いているのが嫌なので、その嫌な感情をどうすればよいか小さな悩みがありましたが、自分の価値感や絶対に譲れないことを定める事が優先されるべきことだろうと思います。

本当に好きな事だけを追求するという事を考えさせてくれました。

追記。みうらじゅんの「いやげもの」や、やついいちろうの「どりゃ読み」など、頭をかすめました。誰も価値を見出していないものに手を出す行為はいつか賞賛されると信じて、ガンガンやっていきたいです。その方が面白いから。